凡夫の叙情とエッセイ

頭で考えたり心で考えたりして書き散らす

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

本物の偽物

自信も理由も愛も糞も何もいらねえ。 にわかに散漫として息切れしてしまうような、下らない日々や心のあれこれで変温するような、そんなもの当てにしねえ。習慣づけて自己暗示し続けて、そういう性質、生態のようになればいい。余計なことを考えるな。駆け出…

花のように

花を見て思った。 なんてことない花がなんで俺の心まで突き抜けるのか。 きっと花には花の幻が実在するほど敷き詰められていて、だから俺は舌を巻く。 きっとこんな風にあるべきだ。 俺も俺の幻を敷き詰めよう。 幻が一つの実在になるまで。

きっともっと

もうこんなの描けない! と思いながら、自分の描き出した作品を読みまくる。 いつだってそう。幸せな物事、最高な時間、新記録、そんなものは二度と更新できないような気がする。 それほどに、愛着を持つ。 しかし、その愛着は足かせのように活力を留めるか…

可愛いね

可愛いね。という言葉に幾らか侮蔑の意識があるんじゃないのか。 そんな風に迷ったことがある。 愛玩動物、児童、時には愛くるしい女の子や間の抜けた人……。 可愛いという言葉がしばしば毒を持つような気がするのは、おそらく間違いではない。 しかし「可愛…

才能の岸辺

俺にもあるけど、多分人にもそれぞれ才能の泉みたいなのがあって、人はそれを魂とか感性とか夢想とか、そんな風にも言う。 その泉の中に映り込む認知や現実を象り、描き出すことを芸の理へと踏み込む人には求められているように思う。 ちょっと今は岸辺で息…

雨天決行して行こう

信じるなんて事はただの心の状態に過ぎない。 信じる事の信頼性なんてこれっぽちもないんだ。 だからこそ、信じることで保たれてる物事がにわかに揺らぐということは、なんということもないこと。 だからこそ、信じることでしか保てないような生き方してたら…

ちくわエイエイオー

辛くなったら、ちくわ。ちくわの事を考えろ。 ちくわとは穴が開いてる食べ物で、魚のすり身をむすなどして固めたものだ。きゅうりとマヨがなかなか美味しくて、素でもいいし醤油なんかでも美味えんだわ。 そんなちくわでも生きているんだと思うと、なんだっ…

頬笑み、飲食、お喋り、接吻、云々

誰かにも、心はあるのだ。 唇一つにさえ日々を刻みながら。

人を知る

人が、どんな事をどんな気持ちで隠しながら生きているのかなんて何もわからない。 弱さや優しさ、時には凛としたいために見せる滑稽もある。 人は往々にして矛盾や建前を抱えながら生きているものだ。 それなのに、表にある物事だけを信じるというのは、それ…

大人のアンチテーゼ

大人になった。 忙しくなった。 我慢が増えた。 心を忘れるように努めた。 胸の中に瞬く星星は1つ、また1つとその姿を消した。 口から出る詩は、胸に描かれる絵画は、瞼に広がる映画は、かすれて想いにならない。 また1つ、また1つと、星を失い、生命を忘れ…

向上欲

悲しくなるのは 求め足りない事 悲しくなるのは 足りてしまう事 乾きたくない 飢えたくない だけど満ち足りたいわけじゃないのだ

孤独回帰

雨に打たれたいと思った。服も、髪も、肌着も、ビシャビシャに濡らして、重たい靴を踏みながら歩きたい。そして家に帰って、お風呂に入るんだ。夕闇を溶かす仄暗い欲場で雨音を聴きながら湯船で、思うままに任せて思いを巡らせたい。その全てを詩の意味だと…

誰かを愛する

誰かを愛する。というのは容易だ。 恋もまた容易だ。 大抵の人なら誰だって深く長く愛せる事だろう。 愛は愛着があればいい。面白ければそれでいい。 恋なら我を忘れればいい。高揚して酔っ払って過ごせばいい。 しかして、その誰かを愛するあいだの自分はど…

日々の肌触り

明日は休日なので夜ふかしをする。ゆとりのある夜。ゆとりのある朝。せせらぎの聞こえ始めるような静かな時間。この頃は気づかなかった夜の音や朝の布団の温もりが優しくて仕方のないこと。ああ仕方のないこと……。こういった日々の無意味こそ、たとえ日々の…

再会

声をかけようか迷う自分の姿を見て次にしようと思う幾ばくの寂しさややるせなさを浮かべながら今日も一日が過ぎてゆくすっかり終わっても喉元を過ぎても日々は明日へと続いてゆく

多様性について

街中を歩くと誰かは俺を避けてくれる。俺も誰かを避ける。それって共存だと思うんだよ。細やかながら。誰かに迷惑をかけるってことでもあるわけだけど。誰かの迷惑をこうむるってことでもあるんだけど。大なり小なり、人と人が関わらないように気遣うっての…

停滞

愛し合う事の苦しみといえば、その言葉の数々が本当に必要ではなくなり始めた時の苦しみ。愛し合う僕らは、きっと死神になる。愛の為に形ばかりの死神になる。愛する事にも、愛される事にも甘んじた時に。 ねえ、カーテンを閉めて。 灯りを消して。 そして、…

近所の夜

電柱と、それに付随する街灯がおよそ等間隔で並ぶ路地。雨水を含んだアスファルトが光を受けて白く光っている。 電柱から電柱へ、夜空よりも黒い電線が僅かな曲線を作りながらかかっている。 辺りは静かで、心地よい程度に寒い。 至ってシンプルな深夜。

成せる事を成して行け

一歩一歩。 一漕ぎ一漕ぎ。 一つ一つ。 そうしなければ私たちはどこへも行けしないらしい。そうどこへも。 やりたい事も叶えたい事もある。誰だってそうだろう。生きていれば欲はある。 ただまあ、期待が大きくなったり多くなったりするほど、やれない事も叶…

祈ってみる

手を合わせて祈ってみる。 「私は今、何を祈りたいのか」 つらつらと思考が巡る。期待や失望、喜びや悲しみ、忘れた思いに蓋をした思い、つらつらと思考が巡る。 「私は今、何を祈りたいのか」 難しくなくてもいい。些細でもいい。ただ私が素直な道を見つけ…